事故時の対応と応急救護処置

事故時の対応と応急救護処置

応急手当の手順

負傷者の体位管理

体位は、原則として水平に寝かせます。

意識があるときは、負傷者に聞いて最も楽な体位にします。

意識がないときは、頭をわずかに後ろに傾け、

下あごを前に突き出して気道を確保します。

呼吸をしていたら、傷病者を横向きにし、

喉に舌が落ち込んだり嘔吐物が詰まったりして

窒息することを防ぎます。

呼吸をしていないときは心肺蘇生を行います。

首の安静

交通事故の場合、負傷者が首を痛めている

可能性が少なくありません。

首の安静を図るため、負傷者のあごの左右に

両手を当て、頭を保持します。

止血

人間の全血液量は、体重1kg当たり約80mlで、

一時にその1/3以上失うと生命に危険があります。

(1)止血の方法

直接圧迫止血が基本です。

止血のときは手にビニール袋をかぶせるなどして、

血液に触れないように注意します。

(2)直接圧迫止血の方法

傷口の上をガーゼやハンカチで直接強く押さえて、

しばらく圧迫します。

包帯を少しきつめに巻くことによっても

圧迫して止血できます。

骨折

骨折部は1箇所とは限らないので、

全身をよく注意して調べる事

AEDを用いた除細動の手順

(1)AEDの使い方

AEDを使用する際は、音声メッセージと点滅するランプで実施すべきことが支持されるので、それに従うのが原則です。

しかし、安全に使用するにはいくつかの注意点もあります。

落ち着いて以下の手順に従い、注意点に配慮しながら使用します。

 

(2)AEDの手配

●意識の確認を行って反応がなかったら、協力者を求めて、119番通報とAEDを持ってくることを依頼します。

●通常、AEDは傷病者の頭の近くに置きます。AEDの機種によって、ケースから取り出すかフタを開けます。

 

●注意点

◯AEDは、心停止を起こした傷病者に対して適用しますが、意識を確認して反応がなかった時点でAEDを持ってくる手配をします。

 

(3)電源を入れる。

●AEDの本体のふたを開けて電源スイッチを押します。

●機種によってはAEDのフタを開けると自動的に電源が入るものもあります。

●その後は、音声メッセージと本体の点滅するランプに従って操作します。

 

(4)電極パットを貼り付ける

●協力者が行っている心肺蘇生を中断させることなく、傷病者の前胸部の衣服を取り除きます。

●傷病者の胸部の肌を露出させ、状態を確認し、袋から電極パットを取り出します。

●貼り付け位置は、電極パットの表面や電極パットが入っていた袋に描かれています。

●電極パッドを打前胸部(右鎖骨の下)と左側胸部(わきの5~8cm下)に貼り付け、コネクターをAED本体の(点滅している)差込口に入れます。

●機種によっては、コネクターが予め本体に接続されているものもります。

 

●注意点

①電極パッドを傷病者の胸部に密着させることが大切です。エアポケット(電極パットと体表の隙間に空気が入っている状態)が

あると、電気ショックが正しく行われません。

②傷病者の胸部が水で濡れていると、電気が体表の水を伝わって流れてしまうために電気ショックの効果が減少します。

その場合は、傷病者の胸部を渇いた布やタオルで拭いてから電極パッドを貼ります。

③傷病者が電極パッドを貼り付ける位置に貼付剤(湿布など)が貼られていた場合は、それを除去してから、パットを貼り付けます。

貼付剤の上から電極パッドを貼り付けると、除細動の効果が減少することがあります。

④胸部の皮下に硬いこぶのような出っ張りがある場合は、傷病者が医療用具(心臓ペースメーカーや体内埋め込み型除細動器)を

体内に設置している可能性があるので、除細動の効果が減少しないように、電極パッドを出っ張りから離して貼り付けます。

 

(5)心電図を解析する。

●電極パットを貼り付けると、傷病者から離れるようにとの音声メッセージが流れ、自動的に傷病者の心電図解析が始まるので、

解析の妨げにならないように、周囲の者は傷病者から離れます。

 

(6)除細動の指示が出たら

●心電図の自動解析の結果、電気ショック(除細動)が必要なこと(主として心室細動)が確認されたら、音声メッセージ、

電気ショック(除細動)ボタンの点滅や充電完了の連続音などで、電気ショック(除細動)を実施するように指示があるので、

「みんな離れてください」と大声で叫び、周囲を見回して誰も(自分自身を含めそばにいる全員が)傷病者に触れていないことを

確認してからボタンを押します。

●電気ショック(除細動)が実施されると、傷病者の全員の筋肉が瞬間的に痙攣したようにビクッと動くことがありますが、

異常ではありません。

 

(7)除細動後の対応

●電気ショック(除細動)を実施したら、直ちに心臓マッサージ(胸骨圧迫)から心肺蘇生を再開します。

●電気ショック(除細動)から2分おきに、AEDが音声メッセージで心電図の解析を行うことを伝えるので、そのときは

「(5)心電図を解析する」と同じように、心肺蘇生を中断して、傷病者から離れます。

●心電図の解析の結果、電気ショック(除細動)が必要と指示が出たら、「(6)除細動の指示が出たら」と同じように電気ショック(除細動)を

実施します。

●心電図の解析の結果、電気ショック(除細動)は不要と指示が出たときも、2分おきにAEDが音声メッセージで心電図の解析を

行うことを伝えるので、上記のことを実施します。

●心肺蘇生を続けているうちに、傷病者が動き出す、うめき声をだすなど呼吸の回復徴候がみられる時があります。

その時は呼吸の確認を行い、普段通りの呼吸があれば回復体位にして観察を続けます。普段通りの呼吸がなければ

心肺蘇生を続けます。

 

●注意点

◯除細動は不要と解析された場合も、呼吸が回復した場合も、大切なことは、救急隊や医師などに傷病者を引き継ぐまでは、

電極パッドは貼り付けたままにしておくことと、AED本体の電源を切らないことです。

※到着した救急隊が、装着してあるAEDをそのまま使用したり、使用したAEDに記録された傷病者の心電図などのデータを

医療機関に伝えるため、そのAEDを持っていくことがあります。